毎日まめご飯。

素人の料理好きによる料理メモ。免責事項:このレシピを参照することでもたらされるいかなる損害にも筆者は責任を負うことはありません。自己責任でご利用ください。

ラザニア

夕食はパスタでも食べようか、と、ミートソースをひき肉300gとトマト缶1缶(400g分)で作り、せっかくだからショートパスタとか使ってみようか、とパスタ置き場を漁っていたところ、昔買ったまま放置して賞味期限が切れていた乾燥ラザニアを奥の方から発掘した。せっかくなので、これまで作ったことはなかったが、この機会に初めてラザニアを作ってみることにした。

乾燥ラザニア生地は、以前、バリラの立派なラザニア用耐熱容器+ラザニア生地+トマトソースの抱合せ組み合わせでスーパーに安く売られていたのに釣られて買ったものだった。耐熱容器はラザニア生地2枚がまるまる収まる大きなものだったので、ラザニアは作らずとも、オーブンを使った料理で度々重宝した。

例えばKarides Güveç (カリデシ ギュヴェチ)とか。これはなかなか美味しかったなあ…。以前にも触れたかもしれないが、日本トルコ協会のレシピは同じレシピ名が別の日本語訳で2つ掲載されていたりするなどクセ強。だが、本場のトルコ料理のフレーバーを確かに伝えてくれる貴重なレシピ集なので、強くおすすめします。ヨーグルトの見方が180度変わりました。シシケバブとかマントゥなどのレシピは何度も作ったものだ。シシケバブは日本人の味覚にも合いやすいようで、外で作っても評判がすこぶる良かった。

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今回は、ようやくこの耐熱容器を本来の用途で利用できる機会ということで、量についてはあまり考えずに使ってみることにした。上に書いたように2枚が収まるサイズなので、乾燥ラザニア生地2枚で一層分ということになる。

バリラのラザニアは樹脂製の板のように薄く綺麗に乾燥した長方形で、知らなければ食べ物かどうかも怪しむレベルだったが、なんと「下ゆで不要」らしく、かなり手間が省けそう*1

ホワイトソースとシュレッドチーズとほうれん草がなかったので、スーパーにひとっ走り行ってきてハインツのホワイトソースを1缶とモッツァレラのシュレッドチーズを1袋購入。ホワイトソースは少量で済むだろうとなぜか大いなる勘違いをしていたがすぐに勘違いに気づいて1缶丸ごと投入することになる。

参考にしたのはこちらのレシピ(ただし、ミートソースはタサン志麻さんのレシピを参照し、ベシャメルソースには玉ねぎは加えてません)。

まず、耐熱容器にベシャメルソースを塗り、ミートソースをまぶし、それから上に乾燥ラザニアを並べる。その上にまたベシャメルソースを塗り、今度はミートソースと茹でたほうれん草をばらまいて、シュレッドチーズをかけて、その上に乾燥ラザニアを載せる。これの繰り返し。なかなか楽しい。ベシャメルソースはこのサイズだったら当然ながら相当量が必要なので、ラザニア2枚分の耐熱容器だったらハインツのホワイトソース1缶まるごと+牛乳300cc程度を弱火にかけてだまにならないようになめらかなソースに仕上げておくこと。

最後にはベシャメルソースを塗り、チーズをたっぷりかけ、さらに粉チーズをかけて準備完了!250度に予熱したオーブンで15分焼き上げて完成*2

乾燥ラザニアがちゃんと食べられる状態になっているのかが少々不安だったが、焼き上がったラザニアは思いの外多くの水分を含んでいて、これなら乾燥パスタも茹で上がるわけだ。

実食

普通に美味しい。シュレッドチーズとベシャメルソースをたっぷり使っていて油分もそれなりに多いはずなのだが、意外なほど自然で優しい味。タサン志麻さんのミートソース、挽肉の香ばしさが出て「肉」感も高まり、美味い。ラザニア生地は最初ちょっと固め?かとも感じたが、すぐに馴染んできてパスタらしい味と食感を感じられるようになった。そして、食感ですぐに連想するのはミルフィーユ。「ミルフィーユ」って美味しいよね。人類はミルフィーユを愛するように作られているのかもしれない。

ただ、同じ味が延々続いて単調になるので、大量には食べられない(とはいっても1/4個分は秒で食べ終わってしまったが)。ラザニア一皿だけで食事を終わらせようとするのは筋もバランスもよくない。大量の生野菜のサラダや、オリーブ、ワインなどと一緒にゆっくり頂くのがいいかな。ラザニアを活かす献立、というのを考えるのも楽しいかもしれない。

アレンジレシピ

しかし改めて、これはかなりのポテンシャルを秘めたレシピではなかろうか。

パスタソースをラザニアでサンドしてチーズをかけて焼けばラザニアになる。パスタソースといえば、いの一番(昭和のワード)に思いつくのがジェノベーゼソース。

「モンテ・クリストラザニア」なるものが面白い。ミートソースではなくハムを使い、最後はパイ生地を被せて焼く。これはこれで美味しそう。もともとはサンドイッチの種類らしい。確かにパスタとサンドイッチの合いの子だから、パスタだけでなくサンドイッチのレシピもヒントになる。

自分が考えるとすれば、「トルコ風ラザニア」はいかがでしょう。トマトソース+ヨーグルトソースベースで、スパイスと炒めた牛ひき肉をラザニア生地で挟む感じ。一番上は同じ用にチーズをかけて焼けばいいかな。要するにマントゥだね。

あと、「シュクメルリラザニア」もいいかも。こちらも鶏肉は挽肉を使おう。ソースは当然、ニンニクと牛乳のソース。とろみを出すために小麦粉を追加してもいいかな。

ラザニアのいいところは、意外とお手軽という点。上にも書いたが、パスタの下茹でが不要というのはとんでもないメリット。ラザニア生地さえ手に入れば、後はミートソースもホワイトソースもチーズも、市販のものをサンドイッチして焼くだけ。超簡単。

このワクワク感は、ホットサンドメーカーを買った時に通じるものがある。ただあのときは、最後には「なぜ焼く必要があるのか?」という問いに回帰した結果、マイブームが過ぎてしまったが…*3。いろいろ試してみよう。

*1:パスタを茹でるってのはかなり面倒でタイミングが要求されるシビアな作業なのだ

*2:上記のレシピでは20分なじませてから200度のオーブンで30分焼いているので注意

*3:でも、よいハムとモッツァレラのシュレッドチーズを使ったホットサンドは抜群に美味しいです