毎日まめご飯。

素人の料理好きによる料理メモ。免責事項:このレシピを参照することでもたらされるいかなる損害にも筆者は責任を負うことはありません。自己責任でご利用ください。

アザミの調理とアクについて

アザミという山菜

以前にもこのブログでも触れたことがあるかもしれないが、アザミという棘のある花があり、食べることができる。しかも緑茶に似た香りがして大変美味である。

下ごしらえでは、まず茎と葉を分ける。しっかりした太い茎から鱗が伸びたような形で枝が出ているので、皮をはぐように枝を取り除いていき、上の方の柔らかい葉の部分を切り落として茎と葉を分ける。茎は水につけておく。茎に関してはこの状態で冷蔵庫で保存してもよいかもしれない。一旦茹でてしまうと、茹でる前よりも保存が効かなそうな気がするが、ここについてはよくわかっていない。

葉は葉柄の汚い部分を切り落として、きれいな葉だけ残す。

湯を沸かして塩を加え、まず茎から入れ、葉をさっと茹でる。水にさらし、葉は冷凍保存できる。茎は斜め切りにして冷蔵保存する。ふきと同じようにきんぴらや炒めもの等に使うと美味しい。ふき程の強い香りはないが、旨味と風味が強く、また食感がよく滋味深い。例えば以下のようなレシピを使って調理するとよい。

また、葉の方は適当に刻んで味噌汁の具として使うと、柔らかいがサクサクした独特の食感、香り、風味がいずれも素晴らしい。出汁もスープに出るので味噌汁全体のクオリティが上がる感じ。棘のひっかかり感はあるかもしれない。

ちなみに、ふきを使った料理で言えば下記レシピ「ふきと豚バラ肉の煮物」が豚バラとふきの相性が抜群で美味しい。ごくシンプルでクラシカルな味付けと思うが、基本が大事なんだということだと思う。もちろんアザミの茎も流用できるはず。

出汁はほんだしでもよいだろうが、それこそ煮干し出汁*1とか、かつお出汁パックをつかってみるとか、いろいろ試してみるのも楽しそう。ちなみにふきの切り方はペンネ風に斜め切りにするのがマイブーム。見た目もよりスマート感があってよい。

アクについて

山菜はとても美味しいのだが、いずれもアクが強い。肉・魚類を煮たときに出るアクとはまた全然性質が異なっていると思われ、アク抜きに失敗したり、食べ過ぎたりすると結石の原因になったり、体に悪い成分を摂取してしまうという不安はある。山菜を水につけておいたときに水がピンク色に染まったり、レタスを包んでいたら赤い汁が滲み出てくるようなものは共通した成分かもしれない。

下記サイトによると、結石の原因は「シュウ酸」。カルシウムと結合することで、膀胱内で石を形成する。体内に吸収される前に、予めカルシウムと結合させてしまえばOKとのこと。筍を米ぬかを加えて下茹でするのは、米ぬかがカルシウムを含むことからの古人の知恵らしい。

シュウ酸が多そうな素材にはカルシウムが豊富そうな煮干し出汁を使うのがいいかもしれない。実際筍を煮干し出汁で煮た味噌汁を作ってみたがえも言われぬ美味しさだった。こういった予防措置は、もしかすると美味しさにもダイレクトに影響してくるのかもしれない?

また、発がん物質も含まれるようだが、熱に弱い、水溶性、アルカリ性に弱いということで、重曹を加えてしっかり茹でることで除去することが可能だそう。

ふき・ふきのとうのアク抜きを勧める農水省のPDF資料もあった。

⽇本では、これまでふきやふきのとうを⾷べたことによる、ピロリジジン
アルカロイド類が原因と疑われる健康被害の報告はありません。

という一文があり、少し安心できる。

また、ふきのとうには、あく抜きしない⾷べ⽅もあります。⼤ 量に⾷べることは控えましょう。

そういえば、ふきのとうを天ぷらにするときにはアク抜きせずにそのまま揚げていたような・・・。

*1:煮干し出汁を使う理由は後述