毎日まめご飯。

素人の料理好きによる料理メモ。免責事項:このレシピを参照することでもたらされるいかなる損害にも筆者は責任を負うことはありません。自己責任でご利用ください。

ロックで飲む黒糖焼酎がうまい

だいぶ昔に、仕事で奄美大島に上陸したことがある。その時、お土産として黒糖焼酎を購入していたのだが、なにぶん晩酌が習慣になっていないので延々残っていたのだが、久々にお酒を飲みたい料理だったのでロックで飲んでみたらこれがめちゃくちゃ美味い。

元々僕はロックという飲み方が好きだ。水割りと違って、次第に溶ける氷によってお酒の濃度に生じるムラが、逆に味わい深い。水割りは均一な濃度なので、極端に言えば「別の酒」になる。それはそれでおいしいのはわかる(というか自分はお湯割りも大好きだ)が、原液に近い濃度から溶けた氷で薄められた濃度まで、様々な味わいを楽しむことはロックでなければ決してできない。焼酎なので、最大でも25度程度ではあるが、そこそこ強いお酒をほぼそのまま味わえるのは魅力だ。

さて、ロックにした黒糖焼酎奄美六調)。ラムを思わせる甘い香りだが、控えめで優しい。口に含んでまず感じたのはその柔らかさ。六調の度数は20度なので、強い方ではないが、それにしてもアルコールの尖りは一切ない。甲種の焼酎を想像してみるとその違いに驚く。同時に、アルコールのコクはしっかり感じられる。溶けた氷の水分が焼酎原液のとろみを優しく包み込んで一体となり、そしてふんわりと口に広がる優しい黒糖の甘い香り。

甘いと言っても、蒸留酒なのでその甘みはキレよく通り過ぎて行き、一切の嫌味を残さない。気候的にも、この冷たさがまた絶妙に合う。例えるなら氷水の超上位互換だろうか。これは「めちゃくちゃ旨くした氷水の概念」である(といって上でも触れたように、「水っぽさ」は一切ない)。悪い意味でのアルコールっぽさが完全に消されているので、何杯飲んでも酔わないんじゃないかという錯覚に陥る。これは少々危険かも*1

焼酎は、また料理を選ばないのもよい。水の上位互換と思えば、和食、中華、洋食、いずれにも合う。奄美の気候を思わせる、蒸し暑い夏の夜には奄美黒糖焼酎のロックがぴったりだった。

 

*1:でも実際自分は焼酎が好きなこともあると思うが、焼酎は後に残らないし自分の中ではかなり安全な酒の一種。焼酎 > ワイン > ビール >>> 日本酒 といったところ