最近作ったご飯
- 鮭のアラで作った鍋風スープ
- 鰤カマの塩焼き
- もやしの代わりに細切りのじゃがいもを使った豚キムチ
- もやしと豚こま肉で作った味噌ラーメンスープ風スープ
- ツナ・玉ねぎ・じゃがいも・人参を使ったオムレツ
- 鯖缶を使ったゴーヤチャンプルー
- 鯛のカルパッチョ
- ツナを使ったトマトソースのパスタ
- ハンバーグ デミグラスソース
- 鶏むね肉で作ったミンチを使った鶏団子スープ
- ラムもも肉のステーキ バルサミコソース
平戸のさしみ醤油がうまい
最近、平戸のさしみ醤油(キッコータ)を調理によく使用している。
この醤油は西日本の醤油らしく塩辛さは抑えめで、甘み、旨味が添加されている醤油である。色は濃口醤油よりもぐっと黒みが勝っていて、僅かにとろみがある*1。甘み、旨味が強く、塩辛さが強くないので、多少かけ過ぎても料理を駄目にすることはない。さしみ醤油というだけあって、脂が少なくさっぱりした白身の刺身にもコクを増してくれるし、脂の強いマグロのとろやサーモンなどとの相性も抜群によい。
その甘みのため、そのままキッコーマンの濃口醤油の代替にはならないとは思うが、つけダレとしても、調理においても非常に強力な調味料である。
例えば上記の箇条書きでは、豚キムチ、オムレツ、バルサミコソースで活用している。いわば砂糖+味の素+濃口醤油、みたいなものなのだが、バランスが非常によいので別々に添加すると崩れてしまいがちなバランスが均衡を保つ。初心者でも失敗しにくい醤油と言ってもよさそうだ。
塩と熱で旨味を引き出す
最近料理において気をつけていることは、塩と熱で旨味を引き出すというところ。
もちろん、何でも塩と熱を加えれば旨味が増す、というわけではない。そもそも塩で旨味を引き出す、というのは、自明として受け入れているが、別に自明でも何でもない話である。
塩を加えるとナトリウムイオンは食材の中に残っている水分に引きつけられるため、香りの元となっている分子といった揮発性のある物質が蒸発しやすくします。
フライパンで炒めているところに塩を加えると香りが変わる、と感じている人はどれだけいるだろうか。僕はこれが塩の香りなのか?と思ったが、実際塩は香気成分を持っているわけではないので不思議だと思っていた。その答えはまさに上記の引用であった。つまり、塩を加えることで香りが変わることは間違いない。「香りを通じて間接的に塩分の存在を察知している」という言い方をしても間違いではないだろう。
上記の和の食アカデミーでは塩の役割を6つ挙げている。
- 塩味をつける
- 色を止める。色を出す。
- 塩は野菜をしんなりさせる。
- 甘みを引き出す。
- 臭みをとる
- 脱水させる
ここで、3、5、6はいずれも脱水に関係していると思う。つまり、余計な水分を塩によって除き、通常であれば水分によって薄まっている素材の味を凝縮させ、余計な臭みも抜くことができるということだ。それに加えて塩味をつけ、甘みと香りを引き出すとなると、総合的に見て塩を入れるかどうかは雲泥の違いがあることになるだろう。
さらに「熱」の話。火入れの仕方によって美味しくなるものと言えば、自分の中ではトマトとキムチが代表格だが、これも塩の話と似ている。つまりは素材の水分をいかに抜くか、という話になる。例えばトマト缶を煮詰める場合、
A. 缶汁ごと鍋に入れてそのまま煮詰める場合
B. 缶汁を切ってから加熱し、その後水を加える場合
の2通りがある。料理に慣れていない人にとっては、Bの調理法は「水を切った後に水を加える」ように見える操作はいかにもナンセンスに思えるだろう。このAとBを図示すると下図のようになる。
AとBではスープを飲んだ時に舌で直接感じられる旨味成分かどうかという点において大きな差が生まれていることがわかる。あくまで極端に模式化した図ではあるが、これを認識しているかどうかで料理の仕方というのもだいぶ変わってくるはず。
*1:ちなみに、この醤油が見かけも味も、中国醤油の「生抽」に非常に似ているのは偶然ではないだろう