毎日まめご飯。

素人の料理好きによる料理メモ。免責事項:このレシピを参照することでもたらされるいかなる損害にも筆者は責任を負うことはありません。自己責任でご利用ください。

味見の技術

味見は料理においては必須で、プロでも必ずする(はず)。そして味見をするかしないかは、料理が上手いか下手かを分ける程の違いをもたらす。

  1. プロの料理人は味見をするでしょうか、それとも感覚だけで味見をしないので... - Yahoo!知恵袋
  2. 料理上手な人は、コレの回数が10倍多いという事実 | CHEF CREATE
  3. 【知っておくべき!】味見をするときの大切な4つのポイント! | 回らない寿司 まぐろや

一緒に働いていたある先輩料理人は、過去に会った料理人の中でも抜群に料理上手な人でしたが、同時に本当によく味見をする人でした。仕込み中も、営業中も、いつもいつも味見を頻繁にしていたのをよく憶えています。それは料理の出来上がりの味はもちろん、料理の途中でも何度も味を見るし、出汁ガラのような棄ててしまうような物でも味を見る。下手すると調理前の生の食材ですら、カジッて味を見ていました。(※太字は筆者)

かように味見は大事なのだ。とはいえ、一言に味見といっても、いつ、どのように、どの程度の頻度で味見をすればよいのか、また味見で実際何を見るべきなのか、についてはしっかり認識しておかなければならない。

野菜を切ったらひとかけら味見してみるのはいいと思う。ソースや調味料も、どういう味のものをどれだけ入れているのかを確かめるために味見する。初めて買った調味料については必ず味見しなければならない。中華の調味料は辛さを確認する意味もあるし、また新鮮さの確認もできるだろう。乾燥ハーブなどは、あまり時間が経つと色・香りが抜けてしまっていたりもする。

また、味見をしても別に常に常に飲み込む必要はない。味だけ確認して、ティッシュに出して捨ててしまってもいいと思う。さすがに豚肉や鶏肉など、生食にリスクがあるものについては直接味見をする必要はないと思うが、見た目、匂い、触感による確認は必ず行う。また、火が入ったら味付け前にでも味見をしてみる。

味見をすることで料理に唾液が交じるリスクはある。火を通せばいいだろう、というのはあるかもしれないが、例えばあんかけのあんのように、唾液が交じることで台無しになってしまう料理もあるし、料理を食べる人にとっては、ただ不潔な印象しかないはずなのでできる限り避けたい。

そこで、そういったリスクを避けるために味見用の道具というのもあると思う。プロは手際よくやると思うが、自分の場合は調味料ケースの横に小皿を多めに設置して調理中にすぐ手にとれるようにしている。

自分は以前味見をするのが苦手だったので、たまに大失敗をすることがあった。味見をするのが苦手というのは、量を減らしてしまう、不味かった時にどうすればいいのかわからない、味を確かめるのが怖い、などなど…*1。料理の経験値は味見によって鍛えられるところがあり、せっかく料理をする機会があるのであれば味見をしないのはむしろ勿体ない。味見をすればするほど様々な食材・調味料に対する認識が深まり、料理を通してそれまでとは全く違う知見を得られるようになる。

*1:今となってはちょっと謎な理由でもある