毎日まめご飯。

素人の料理好きによる料理メモ。免責事項:このレシピを参照することでもたらされるいかなる損害にも筆者は責任を負うことはありません。自己責任でご利用ください。

(仮説)酸菜を使った酸味の強いスープは日持ちしやすい??

酸菜スープや酸辣湯のような、酸味が特徴的なスープを最近よく作っている。これまであまり酸味が表に出るスープは好まなかった*1し、そもそもあまりレシピを知らなかったのだが、ザワークラウトを作るようになってから、カプストニッツァとか、シビレシピ掲載のしゃぶしゃぶ鍋、酸菜白肉鍋などで、自然な発酵によって生まれる酸味を活用したスープの素晴らしさを知ることができた。ちなみにこれらの料理は日本ではあまり一般的ではないが、酢では出せない、柔らかく旨味と一体化した酸味の美味しさは、日本人も嫌いだとは思わないので日本でももっと知られるべき。

さて、スープを作る場合、日々の味噌汁からコンソメスープ、鍋ものなども含めて、だいたい一度では食べきれない量を作るパターンが多い。夏などは、鍋に入れたまま常温放置しているとすぐに発酵もしくは腐敗して味が変わってダメになってしまうのだけど、上に書いた酸味の強いスープだと案外長持ちするケースが多い印象がある。

乳酸発酵による乳酸の効果で、スープのpHが小さくなっている、また乳酸菌が支配的であるために雑菌の繁殖を抑えられているということかという仮説(あくまで仮説)が自分の中にあるのだが、実際のところはどうなのだろう?乳酸菌はそもそも生き残っているのかどうか?

ネットでも超雑に検索しただけではすぐにこの仮説を裏付けるような有力な情報は見つからない。人の健康に、ひいては命に影響を与えるセンシティブな情報はあまり迂闊に扱うべきではないものなのかもしれない。参考に、「常温保管:基本NG
夏は半日かからず、腐ってしまう事も!」と書いて注意喚起している記事のリンクをはっておきます。

サンラータンの日持ちは?冷蔵庫・冷凍のスープ保存方法 | BIJOH [ビジョー]

このエントリの表題もあくまで仮説ですので信じないようご注意ください。

 

*1:ちなみにキムチを使ったチゲは好きだしよく作るが、これは必ずしも酸味が強いとは限らないと思う

春菊のタルタルサラダ

春菊でもう一品・・・と思った時にこれを見つけて作ってみたら、めちゃくちゃ美味い。春菊を生で食べるのが、こんなにクセも違和感もなく、香りが強すぎることもなく、柔らかく優しい食感と爽やかな香りを楽しめるものだとは全く思っていなかった。

タルタルソースとの相性が抜群。ソースが少し余ったので、別のタイミングでキャベツや水菜と一緒に食べてみたけど、春菊との組み合わせが良すぎたため?ちょっとコレジャナイ感がありました。単独でも味・食感としては美味しいんだけど、やっぱドレッシングとサラダは相性が重要ですね。

本当にたまらなく美味しいのでこれはお勧め。ゆで卵を作ってタルタルソースを作る価値は十分にあり。

春菊の葉の部分を摘むようにちぎって葉と茎を分け、茎は細かく小口切りにするというのも大変参考になりました。葉の部分は僕は一口大くらいにざく切りしました。

 

料理で好きなこと

1. 素材を鑑賞すること、素材を並べて楽しむこと

新鮮な素材、見たことのない素材、美味しそうな素材。びっくりするくらいの鮮烈な香りを持つ素材。野菜やお芋、お肉、お魚、異国感が高まるスパイス、調味料。素材ひとつとっても、料理に勝るとも劣らない魅力を持っている。十二分に活用してできた料理はさぞ美味しいんだろう、とワクワクさせられる。

2. 料理途中の香りを楽しむこと

例えば野菜を切った時の匂い。玉ねぎのみじん切りを炒めた時の匂い。複数の素材を合わせた時の匂い。スパイスを投入したときの匂い。僕はそれがとても好きなのだ。

カオマンガイを作ろうとしたときに、生姜、ニンニク、ナンプラー、砂糖、唐辛子…ただそれらの調味料とスパイスが一緒に調理台の上にあるだけで、既にタイ料理のレストランにいるかのような雰囲気が漂ってくる。胡椒、パセリ、ピーマン、にんにく、ヨーグルトならトルコ料理だ。海外の料理を作ってみると、ほんの2,3種類の素材だけでも、明らかにそれっぽい香りが立ってしまうのが面白い。

そしてこの匂いを楽しむことは、料理する人でなければなかなか味わえない。出来合いの料理が提供されるレストランでは出会えない、この密かな楽しみは、間違いなく料理の一つの大きな魅力だ。

3. 複数の料理を効率的に素早く、並行して作ること

要はマルチタスクを効率的にこなすということ。これはそう簡単なことではなく、下手をすると長時間火にかけっぱなしにしてしまったり、下ごしらえを忘れてボトルネックになってしまったり、手戻りが発生したりといろいろトラップが隠れている。もちろん、素材と工程が増えれば増えるほど、この難易度は上がる。しかしこの高い難易度に挑戦する楽しさもまた料理の一つの魅力かもしれない。

4. 新しいレシピに挑戦すること

「新しいレシピへの挑戦」案外、失敗する。初めての料理では丁寧にやるのだけれども、うまくいくいう期待は正直あまりしていない。調味料の量はもとより、切り方や火の入れ方など、工程の一つをとっても、正解を知らないと、自分なりに最適化することができないからだ。失敗を繰り返して、その失敗から得られた反省を忘れないで、挫けずに再挑戦するという気概が必要になる。正直手探りで作る新レシピは、調理の途中ではワクワク感よりも不安が大きいかもしれない。しかしそれでも、「作ってみた」という実績が解除されること。また、次回へのヒントを沢山得て、次はこうすればいいんじゃないかという希望を手にすることができるのは小さくない魅力だ。

5. キッチンを汚さずに作ること

作り終わったときには、キッチンの調理台の上にはほとんどものが載っていない、料理をする前かと見紛うくらいにものが置かれていない状態にすること。これは、調理に必要なスペースを確保する意味でも、食事の後に汚れた食器がどばっと溜まるシンクと調理台を少しでもきれいにしておく意味でも大事。こんなにキレイなのに、いろいろ出来上がっている、というのがまるで魔法のように感じられて(すべて自分が手でやっていることなんだけども)満足できる。

6. レシピの各手順の意味を考えること

切り方。組み合わせ。鍋に入れる順番。火の強さ。調味料を入れる順番。煮る時間。蓋をするかしないか。・・・etc. レシピの背景には確実にその理由が隠れているものだ。それを考えるかどうかで、料理体験の価値は大きく変わってくる。これを考えることの延長線上には「レシピの創作」があるだろう。自分にはまだマイナーアレンジしかできないが、理由を考えて、また味わいにどう反映されているのかを考えることは、一種パズルのようで楽しい。

7. 美味しいものができたら、それをブログに記録すること

人間は社会的な動物であるから、伝えて共有することはそれ自体で一つの楽しみなのかもしれない。もっぱら自分用のメモとしての意味が強いこのブログだが、見てくださる方がいれば役に立てることもあるかもしれない。少なくとも全く役に立たないようなことは、ブログの記事の密度が下がるので書かないようにはしているつもり。

8. 美味しい素材やレシピを知り合いに教えること

これは前の項目と煮ているが、ブログ記事に書くような情報とは違って、もう少しかっちりした情報の共有の意味。「こういうふうに作ると美味しい」はハードルが高いが、「◯◯というメーカーの✕✕がとっても美味しい」であれば、何ならamazonで買えるし、ほぼ確実に近い感動が伝わる。レシピのURLを共有すれば、その日の夜にでも調理に使える。ブレない価値の高い情報を伝えられるとお互い嬉しい。

9. 食事の後に汚れた食器と調理器具が溜まったシンクを、素早くきれいに片付けること

調理途中にどんなにキレイさを維持しても、食べ終わった食器が溜まったシンクはカオスになる。でも調理台とシンクをキレイに保つことは、次に新しいものを作るために必須だ。清潔さの維持は次の美味しさに繋がる。そう考えると、カオス状態になったシンクを片付けるのもまた楽しくなってくるというものだ。なお、片付けにも途中の段階というのがある。例えば箸やお玉やフライ返しや菜箸は、まとめて汚れた方を水に漬けておくと、洗う時の手軽さが全然違う。ついた汚れがそのまま乾いてしまうと、非常に汚れが落としにくくなってしまう。ちょっとした工夫で、逆に時間が経つほどに汚れが落ちやすくなる。シンクに置いておくときにも、それを意識しておくだけで片付けのハードルは段違いなのでお試しあれ。

Patılcan Ezmesi(パトゥルジャン・エズメシ)

シンプルなナスのペースト | 日本・トルコ協会 | The Japan-Turkey Society

比較的簡単でしみじみ美味しい冷菜。そのままサラダとして食べても、あるいは肉料理のソースとしても、パンと一緒に食べてもよさそう。クミンが入っているのでクセ強かと思われるが、意外に他の料理の邪魔をせずに馴染む印象。冷蔵庫で数日は持つ。

自分の場合、ナスを縦半分に切って(ヘタを真っ二つに切る感じ)1cm幅の小口切りにして素揚げてしてみた。いっぺんに揚げると油の温度が一気に下がってなかなか上がらず無駄に時間がかかるので注意。トマトは結構小さめのさいの目切りにするのがよさそう。揚げる目安が分かりづらいので、数分揚げたら試しにひとかけら食べてみて、十分柔らかくなっていたらOKということでよいと思う。

最近価格が高騰している油をそれなりに多く使うが、揚げた後に油が汚れないので、揚げ物料理を作る時に一緒に作り置いておくのはどうだろうか。

ちなみに、この料理は、最近ネットでもよく見かける「坊さんの気絶」というトルコ料理と素材の構成がよく似ている。自分はまだこの独特な名前の料理を作ったことがないので、安易に比較はできないのだが、坊さんが気絶するくらいに美味しい料理と素材が近いということは、客観的にもそれなりに美味しいと言えるのではなかろうか。

 

ビリヤニの衝撃

初めてビリヤニをテイクアウトしてみたら、想像と少し違った。そして大変美味しかった。自分でも作ってみようとレシピを見てみたらこれまでに見たことのない調理法だった。ということでなかなかの衝撃だったので、メモっておく。

そもそもビリヤニ」とはなにか。

ビリヤニとは、インドやその周辺国で食べられているスパイスとお肉の炊き込みご飯です。…屋台で日常的に食べることもでき、まさに国民食として幅広く愛されています。

ビリヤニとは… - ビリヤニを国民食へ!日本ビリヤニ協会オフィシャルサイト Nippon Biriyani Association

要は「インド風炊き込みご飯」で、日本人に馴染みの料理で言えば「ピラフ」に近い(ビュッフェでもよくあるし、お子様ランチや給食での定番として子供にも人気のメニューだろう)と思っていた。実際ぱっと見はそう違うものでもない。しかし、実際に料理を目の当たりにするとやや印象が変わる。

味覚以外のファーストインプレッション

想像していた香りは「カレー粉のマイナーチェンジ」バージョンだったが、そのファーストノートはカレーとは全然違ったターメリックでもクミンでも玉ねぎでもコンソメでもトマトでもニンニクでもなかった。ハーブのような爽やかなカルダモンの甘い香りと、シナモンやクローブの強い甘い香り、高級な香水のようなローリエの香りがミックスされている。食欲をそそる美味しそうな匂いではないかもしれないが、ともかく素晴らしい香りだ。

米が異様に細長い。バスマティライスというらしく、いわゆる「タイ米」よりもさらに細長い。タイ米は細長いが「米」だった。しかしバスマティライスの形状は、我々の持つ「米」という概念の外側にあるといっていい。もはや日本人は、これを「米」と認識できなくなるのではないか。どちらかというとパスタを1.5cm幅に細かく刻んだもの、という印象に近い。色も特に黄色が強調されているわけでもなく、白飯のような白ではないが色付はしていないと思われる。

具として大きめの肉がゴロゴロ入っている。他の具材のように見えたものは、カルダモン、シナモンスティック、クローブローリエなどのホールスパイス。これらは基本的には食べずに取り除くものと思う。また、梅の種くらいのサイズの何らかの種が入っていた。どうやらアルブハラという乾燥プラムらしい。恐らく調理の間に実が外れて種だけ取り残されたもの。

食べた時の感想

調理された米は全く粘り気がない。スプーンを差し込むと、米はすっとその場を譲ってスプーンを受け入れる。日本の白飯ではこうはいかない。そして米を掬ってスプーンを傾けると、米はさらさらとスプーンからこぼれ落ちる、そんな感じの米である。

予想していたような濃い味ではない。むしろ無味に近い。ビリヤニの塩味は、米と一緒に炊き上げられた下味のついたチキンやマトンの塩味だ。唐辛子の味・香りも感じないので、特に辛すぎるということはない。ただスパイシーな辛さは否応なしにある。

そして、ヨーグルトソースとトマトソースとの相性が抜群*1。これをかけて食べると独特のサラサラ感を伴う食感はなくなるものの、味わいとして元々スパイスと相性抜群であるヨーグルトのマイルドな酸味とトマトソースの強い旨味がビリヤニと一体となり食の完成形に導いているとさえ思える程。

このヨーグルトソースとトマトソースはトルコ料理のレシピなので、実際に現地でこういう食べ方はしていないと思うが、インド料理にはライタやラッシーなどヨーグルトを用いたソースやドリンクが多くあるのでそれ相当のものと一緒に食べられている可能性は高い。ヨーグルトとトマトはカレーの重要な素材だし。

個人的に、スパイス料理の頂点には四川の火鍋がある。香辛料と食材の芸術的な統合といえる世界最高峰のメニューと思っているが、ビリヤニもまた、スパイスの威力を存分にわからせてくれる最高のレシピの一つと思う。

独特なレシピ

今はインターネットがあるからこういった、日本人が普段ご家庭では作ろうとはしないであろうレシピであってもネット上では豊富に用意されている。どんな趣味でもそうだろうが、料理を趣味とするものにとって、インターネットは本当に有り難い*2

そこで調べてみたが、ただの炊き込みご飯とはだいぶ違った。単純化すると、手順は以下のようになる。

  1. 米をスパイス数種類と一緒に茹でる。
  2. 肉をフライパンで調理する。
  3. 1と2を交互に鍋に入れて(米の層で肉の層をサンドする感じ)炊く

なかなか手間がかかっている。普通の炊き込みご飯は、

最初に米を茹でる際にカルダモン、クローブローリエ、シナモンを加え、米に香りをつけている。肉はマリネしたものを焼くパターンと、スパイスの香りを付けた油で火を通すパターンがあるようだ。3の時点で1と2を混ぜ合わせないというのは一つのポイントだと感じる。米自体には1で香り付けはしても、直接の味付けは一切していないのも注目だ。

なお、米に色をつけたい場合にはサフランの色を出した牛乳を3で米の層にかけている。ここでもターメリックは使っておらず、カレーで用いる代表的なスパイス*3は殆ど使われていない。やはりキャラ被りを避けたいということか。

まだ試していないので、早いうちにバスマティライスを買ってきて作ってみたいと思う。

*1:ちなみにヨーグルトソースは、無糖のヨーグルト200gに塩・黒胡椒パウダー・おろしにんにくをそれぞれ小さじ1/2程度加えてよく混ぜるだけで作れる。塩は一見多く感じるがこれより入れてもいいくらい。トマトソースは、トマトペースト大2、水200ml、クミンパウダー・一味唐辛子をそれぞれ小さじ1/4、バター20gを鍋に入れ、混ぜながら熱する。表面に照りが出てきたら出来上がり

*2:もちろん僕が大学に入った25年前には、このようにネットは充実しておらず、レシピなんてそんなにはなかった。隔世の感がある

*3:ターメリック、クミン、コリアンダー

しそ巻唐辛子で作るキャベツサラダ

日光でみかけてつい買ってしまったもの。

青唐辛子?が紫蘇で簀巻きにされたもので、長細い鉛筆みたいな形状をしている。

小口切りをすると線状になってほどけた唐辛子が長くなりすぎるので、まず縦に二等分してから小口切りをするとよいと思う。

材料

  • 日光しそ巻唐辛子 1本(縦に二等分に切ってから細かく小口切りする)
  • キャベツ 1/8個(1cm幅に切り、縦3cmほどの長さに切る)
  • ごま油 大1
  • いり白ごま 大1〜2

作り方

  1. キャベツとしそ巻唐辛子をボウルに入れ、手でよく揉む。
  2. ごま油といり白ごまをかけてよく混ぜる。

以上で出来上がり。簡単!キャベツの塩昆布和えみたいな感じ。しそ巻唐辛子の、紫蘇のさわやかな香りと唐辛子のほのかな辛味と旨味という素材の特長を味わえるレシピです。