毎日まめご飯。

素人の料理好きによる料理メモ。免責事項:このレシピを参照することでもたらされるいかなる損害にも筆者は責任を負うことはありません。自己責任でご利用ください。

【メモ】レッドカレーペースト・唐辛子とトマトは熱で旨くする、など

レッドカレーペーストは、タイの合わせ調味料。唐辛子、にんにく、タイ生姜、レモングラス、カピ(発酵えびペースト)などが含まれている。

唐辛子が含まれているということは、加熱することで旨味と香りを引き出したい。

というわけで、食用油と一緒にじっくり加熱して香りを出す。レッドカレーペーストには塩も含まれているが、塩を加えてもいいと思う。脱水し、さらに香りと旨味を濃縮し、炒めの効率を上げる。生のペースト自体、元々かなり強い香りがあるが、唐辛子分を炒めて香りを引き出すと全く違う香りになる。逆に、そこまで火を入れないと意味がない。焦げる一歩手前まで熱することで、一ランク上の味になる。ちなみに油と一緒に炒めることには、ある程度焦げを防ぐ意味もありそう。もちろん高温の油に入れるとすぐに炭化するだろうから、鉄の鍋肌に直接触れるよりはマシ、程度だろうけど。

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塩は重要なツールだが、入れすぎると食べられなくなる。

ポイントは、材料(無塩)を追加したときには追加分の0.8%程度の量の塩を加える余地があるということ。500g追加したら、4g(小さじ1くらい)相当の量が目安になる。最終的に加える塩分の量は、料理の重さの0.8%程度ということになる。精製塩と粗塩では全然意味も量も違ってくるので要注意。細かく味見をして最終的に調整する。

塩は素材の水分を出す意味もあるので、特に炒める場合には、予め塩を振っておいて脱水した分をキッチンペーパーで拭き取り、その後炒めるという工程になる。その際、塩分はふき取ったといっても素材に染み込んでいるので、割引して考える必要はない。

あえて水分を出したい場合に塩を入れるというのも可能で、以前トルコの野菜スープを作ったときに学んだように、野菜と小麦粉を一緒に炒める際には、塩を一緒に入れると野菜から水が出るのでダマになりにくいと思われる。

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トマトは、水分を抜くこと。トマト缶は缶汁を切って使うこと。そうすることで加熱の効率が上がり、旨味が凝縮しやすい。トマトも唐辛子同様、しっかり加熱した時の香りも味もぐっと変わる。旨味と香りを引き出した後で水分を追加することは問題ないので、水分量は後から調節する。

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胡椒を最初に入れてしまうと、加熱中に焦げてしまうので、煮る工程でない限りは最初から胡椒はNG。一方で、加熱することで香りが立つのは胡椒も例外ではない。そこに胡椒の難しさがある。

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肉を解凍するには、ポリ袋に入れ、お湯につけて時間をかけて解凍する。電子レンジは加熱ムラが強すぎて、素材を加熱しすぎる可能性が高い。鍋に水をはって、ポリ袋にいれて脱気した冷凍肉や魚をいれて、1分間中火で加熱して火を止める。そのまま放置。

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食事というのは体験であって、全体の体験の中で食事の美味しさが独立しているような勘違いは誰もがしてしまいがちではないかと思う。しかし、例えば「流しそうめん」という体験と環境がそうめんの味を相対的に変えてより美味しく感じさせるように、またレストランの料理をテイクアウトして家で食べたときに余りピンとこないように、地方の名産品を現地で食べた時と家で食べたときの違いがあるように、食事というのは結局体験の比重が思った以上に大きいものだ。食通というのは多分それを本能的に知っている人たちのことだと思う。

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トマト缶のいろいろ

トマト缶には「トマトジュース漬け」というタイプもあるようだ。「トマトピューレ漬け」というものもある。フレッシュなトマトの缶詰となるとやはり価格が上がってしまうのかもしれない。料理をする上でほとんど同様に使うことができるとは思うのだが、濃い方がよいのであればピューレ漬けの方がよいのではないかと思う。

濃さでいうと以下のような関係になる。

トマトジュース<トマト缶*1<トマト裏ごし<トマトピューレ

トマトピューレは煮詰めているので、トマトジュースの二倍の濃さ。

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豚汁に塩

豚汁であっても、最初に野菜を炒めるときに塩をするのがよさそう。豚汁は味噌を使うので、その塩分で全て補ってしまうというパターンが多い気がする。味噌を使う場合に塩分を使うというのは、塩分過剰になるリスクもありそうだ。

しかし、まあ味噌を減らせばいいだけの話なのである。豚肉、野菜に塩をして、旨味と香りを引き出してやれば美味しさは倍増するはずだ。

 

工程のひとつひとつに、素材の良さを引き出すための意味がある。意識して調理しよう。

*1:ジュース漬けかピューレ漬けかで変わってきそう